スタッフ雑記

栗林恐怖劇場 ~突然現れた〇〇~

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金曜日に書こうと思ってたのですが、諸事情により日曜日になってしまいました。

書店で売られている本にはスリップというものが入っていて、それで在庫を管理したり書籍のデータ確認したりしております。

スリップで在庫管理

ですが、このスリップに関して不思議な出来事が起こったので今回はそのお話をしようと思います。

僕自身、担当ジャンルが文芸・エッセイ・文庫・理工・社会・資格・コンピューターと担当ジャンルが多く、2日業務が滞ると結構な数のスリップがたまってしまうので例えば6/30、本日に出勤するとまず6/29までの売上スリップを処理する感じにしております。

休みの日の次の日だとその1日前分まで処理。僕は昨日休みだったので6/30本日は6/28と6/29のスリップを処理、それ以前のは6/28に処理済みとなっております。

その日も出勤してまずいつものように売上スリップの中から担当ジャンルのスリップを回収、ひとつずつ売上日と在庫冊数を確認していたのですが、その時に6/26に売れた本のスリップがポッと出てきました。

僕は処理するときにスリップに色々書いているのですが(画像参照)、その6/26に売れた本のスリップはまるで神隠しにあったかの様に真っ新。幸いその本は6/27に売上データで確認し売れているけどスリップは回ってきてないという状態で処理をし終えていました。

何だろう、怖いな、怖いなと思って次のスリップを確認するとまた6/26に売れた本、その次も6/26売れ、その次も6/26売れ、その次も…それはあたかも呪われた女性の髪の毛がばさっばさっと抜け落ちていくがごとく手にあふれ出しました。

これまでも例えば外回りの外商部が販売した本のスリップが日にちズレて届くというのはありましたが、基本的に1日か2日…そうやって色々と考えてたその時にね、僕の脳裏にばちーって来たんです。

これは妖怪の仕業だと。

妖怪スリップ隠しの仕業だと。

今現在、書籍のスリップは経費の関係から廃止の方向に進んでおり大手はほぼ無し、中小出版社も廃止の方向に進んでおります。

かつてはスリップが無ければ本は回らないとまで言われたり、本のスリップに関する本もヒットしたりしました。ですが、一方でそうやって取り上げられること自体、凋落が故、ということもあるのではないでしょうか。

スリップが持つ長い歴史が今まさに終わろうとしている…そんなスリップを巡るあれこれにここは日本、八百万の国、魂が宿るなという方が無理な話。

妖怪スリップ隠しは、今の様にパソコンでデータを見て在庫管理するような時代で無く、まさにスリップこそ在庫管理のかなめ!スリップこそ出版業界!といった時代、スリップを隠して「あれが無いと発注出来ないよー!わーん!」という書店員の困った姿を見ていたずらっぽく「ひひひ」と笑ってたりしたんではないでしょうか?

そして、妖怪スリップ隠しは、後日そっとスリップを返して「誰だよこのスリップ持ってたのーこのスリップが無いと困るんだよー」とホッとしながらスリップの重要さを語る書店員を見てニコニコしたりしていたに違いないと思います。

そんな妖怪スリップ隠しにとって今の出版業界はどううつっているんでしょうか?

大型書店では在庫をデータで管理し、スリップをほとんど活用しないためスリップを隠しても誰も気づかない。失意の内に大型書店を去り、ここの本屋ならまたあの頃のような感じになるかなぁと隠したりもしたのでしょう。しかしどんどんとスリップではなくデータで管理できるPOSの波は広がりを見せていく…そんな最中にスリップ自体が消滅という危機…心中いかばかりかです。

そんな失意と恐怖のどん底の妖怪スリップ隠しがここの本屋はどうだろう?とおどおどしながら隠したスリップがあの6/26の十枚ほどのスリップだとしたら…

 

栗林書房は入荷する本にスリップがある限り、妖怪スリップ隠しを応援していこうと思います。

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