変換は便利だけれど

こんにちは、栗林(B)です。

残念ながら(?)乱丁本に当たったことはありません。

一番よくあるのは、「カバーと中身が違う本」でしょうか。

何度か、お客様に指摘されたり

自分で発見したことがあります。

 

新刊の訂正連絡も結構あるもんです。

本を取り寄せてみたら誤植訂正のペラが入っていることもしばしば。

現在は写植が用いられていることは少ないので

誤植というか、誤字、っていうんでしょうかね。

 

ところで、間違ってはいけないのは人のお名前。

パソコンは変換の候補を表示してくれてありがたいのですが

候補、多い・・・

男性の「ひろゆき」さん「たかひろ」さん、等々、

二文字の組み合わせは特に難関です。

 

また、名字の「わたなべ」さんもバリエーションが豊かなことで有名で

「辺」の文字は40種類前後ほどあるとのこと。

本家・分家で書き分けていた、という理由の他に

戸籍登録時の「書き間違い」もこれだけの種類を生んだ理由だそうです。

でもこれって、文字を厳密に辿っていけば、来歴や繋がりが見える可能性があり

とっても面白いことだと思います。画数の多い「べ」の方は書くのが大変ですが・・・

 

歴史研究の方法の一つとして、残っている地名を手掛かりに探っていく方法があります。

ものすごくざっくりした例をあげれば

「塚」のつく地名の付近は古墳の可能性あり、のようなことです。

現在、住所としては使われない地名も

古い地図に載っていることもありますし、

地図に載っていなくても、土地の人が使っている呼び名もあります。

 

たとえば、「御札町」という地名があり

おそらくは城下町の端の方のエリアで

このへんに高札が立てられていたのだろうと。

(時代劇で奉行所が立てる、あれ。)

そこより城から離れたエリアは「新町」なんですよね。

面白くないですか?

文献的な確証はないんですけど

町が広がっていくプロセスが反映されておそらくその地名になっている。

でも、今の住所には一切残っていない。

 

合理化されていくなかで、あっという間に失われているものも多いな

というのを「裕之」さんの漢字変換を探しながら考えていました。

便利なんだけど、なんだかなぁ。

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