「司馬さん」を伝える
日曜日。2月、3月、踏ん張りどころです。
先日は、歯茎がどうしても痛く、仕方なく歯医者に行ったら
「歯を食いしばり過ぎなんです」
と、40年生きてきて初めて言われたセリフ。上の治療した歯の金属が下の歯茎に
当たり、炎症を起こしている、とのこと。
ちょっと安心した栗林です。
さて、先日もたまたま司馬遼太郎さんのことで書いたのですが、司馬さんは日本全国
まだまだ人気なんだなあ、ということで、もう三回目なのですが、最近当店のお客様から
「司馬さんとのエピソードをちょこっとお話ししてほしいんです」
との依頼が。ちょこっと、というのもほんのちょこっと。
それがツアーになっていて、最終はおいしい食事を提供する形で、それまでに司馬さんが
立ち寄られていたお店などを回り、店主のお話しを聞くのですが、最初は様子もわからず、
お客様からのお願いだし、受けたのですが、これが結構な人数で来店。
それもそうですよね、ツアーというからには。約10人ほどでしょうか。
本来、本当に面識があり、会話も交わし、司馬さんのことをきちんと知っている者が
話すべきだと今でも思っているので、抵抗があるのですが、そんな私の話でも、聞こうと
して下さるそのツアーの参加者の方々のキラキラした視線を感じています。
残念ながら、私は見たことがあれど、頭を下げる程度で、会話を交わさせていただいたことは一度もなかったのは、ホントに心残りです。これだけは先に言うことにしています。
いつも、奥様のみどりさんと近所を歩かれ、当店にも立ち寄って下さってました。
そして、となりの喫茶店(今は吉鳥さん)で一服。私の祖父、父は生前よく話をしており、
何より当店の従業員が担当としてご自宅へお届けし、それが今記念館に姿を変えても、変わらぬお付き合いをいただいていることや、ご自身の著書に、私の祖父、従業員のことも
エッセイとして書いていただいたことなど、をお話ししております。
祖父も、父も、決してそれを店の「売り」にすることはしませんでした。周りが言うのはいいが、こちらからそれを発信することはなかったです。有名人扱いはせず、近くのお得意様というスタンスを貫いたのは、私もそれでよかった、と常々思ってます。
こんな感じの事を、そのツアーの方は聞いて下さっているわけですが、なんか先日で3回目
になりました。それだけ需要があるんだし、きっとその料理もおいしいのでしょう。
先日の出張販売でもそうですし、このツアーの参加者の方を見ても思うのですが、どう表現するのが適切なのかわかりませんが、司馬さんのファンの方というのはほんと
「きちんとした人」
が多い。穏やかで礼儀正しく、身なりから会話からそれがにじみ出ている、といいますか。
私が子供の頃に感じていた「大人」、年配の方の印象そのものです。
これはきっと、司馬さんの本の影響ではないか、司馬さんの本は人間形成にもつながっている、というのが私の仮説で、
やっぱりいい読書は、いい人間を育てるのでは、と信じてます。
当店のモットーである
「知性と教養に奉仕する」「読書でより豊かな人生の創造を」
きっと祖父が考えたのでしょうが、素晴らしい言葉なので、大事にしたいと思います。
そんな司馬ファンのかたのために、もう少し「語り部」としての役割を果たせるよう、
話し方とかもブラッシュアップしたいと思います。
なんか早口になって、顔もうつむき加減で話してしまうんですよね・・・
次回は頑張ります。