栗林書房ブログ、今回は村尾が担当です。
栗林書房の男性誌コーナーの一画に書籍を置いてあるとこがあるのですが、少し前まではファッション系のものがパラパラっとあるだけだったので一冊、また一冊と置いている内に現在こうなっております。
かつてこの一画には多くのAVライターが文章を書いていたビデオ ザ ワールドや、90年代悪趣味サブカルブームを率いた青山正明率いる東京公司が作っていた危ない1号や鬼畜ナイトといった本が差しで並べられていました。
あの当時の本が持っている空気感みたいなのが好きで、似たような雰囲気を発してる本が出ては発注して入荷しては並べてった結果、現在に至ってるって感じなんですが、何となくラインナップを見ていただけると分かるんじゃないかなーと思ったりします。
カテゴライズすると「何か胡散臭い」がぴったりだなーと自分では思ったりしています(もちろん褒めてます。ちなみに「胡散臭い」は辞書では「何となく疑わしい。何となく怪しい。」)。
例えば、画像の青い背表紙であるワニ文庫の「怪しいアキバ漂流記」を書いたのは、90年代悪趣味サブカルブームの時に「文章の才能あるのに無駄使いしている」と評されたクーロン黒沢という男であり、この本の元となった「マイコン少年 さわやか漂流記」は、今となってはマイコン詳しく知らない人がほとんどだし、違法な改造情報が主なので実用性にある意味乏しいという胡散臭さ爆発な本なんだけど、とてつもなく面白い一冊です。(あと個人的にはビデオ ザ ワールドがあった場所に、幻冬舎「裏本時代」「AV時代」でその頃本当にAV好きしか話題にしなかった村西とおるを描いた本橋信宏、名著であるメディアワークス「アダルトビデオジェネレーション」(ぎんが堂文庫「AV黄金列伝」)の筆者で白夜書房「ボディプレス」の編集長・東良美季、そして藤木TDCを並べたかったのです。)
何となくこの一画にどんな本が置いてあるかお分かりいただけましたでしょうか。何か気になって見に来店いただけると嬉しいです。そしてもし店内で「じつはこの本胡散臭いんだぜ~」っていうのがありましたらこの一画に置いてみて頂いても結構です。あ、置いてる置いてるとニヤニヤしてそっと元の棚に戻したりしておきますので。
みなさまお待ちしております。